【第1日目】
8−キノリノールによる鉄Vの溶媒抽出


操作

1 鉄(V)標準液を各々0、2、4、6mLずつ
メスピペットを用いて分液ロートにとり、水を50mLに希釈する
2 PH緩衝液(ph5.3)mLおよび 8−キノリノール溶液2mLを加えて軽く振り混ぜ、溶液 を均一にする
3 クロロホルム10mLを ホールピペットで加える。
4 混合物を1分間激しく 振り混ぜる。
5 静置して分層し、 クロロホルム層を取り
空試験液を対照にして波長530nmで吸光度を測定する。
6 有機層の鉄(V)濃度に対して吸光度を
プロットする。
7 水層へ加えた鉄 (V)が 全て有機層へ 抽出されたとして、プロットの傾きから
モル吸光係数εを算出する。



【第2日目】
乾燥中のカルシウム定量(沈殿分離法)


操作

1 グラスフィルターを洗い、 乾燥器にいれ
デシケーターで放冷
する。
2 乾燥後、 グラスフィルターの重さを 精密に
量る。
3 試料約0.65 gを精密に量り、ビーカー(500 mL)に移す。
精製水20mLで 秤量カップを数回洗いこむ。
2 mol/L塩酸5mLと精製水 80 mLを加え、溶解する。
4 この液に精製水を加えて約200 mLとした後
メチルレッド試液3滴、濃塩酸2mL、塩化アンモニウム6 gを加える。
5 更にビーカーにとった3.5%シュウ酸アンモニウム液20 mLを徐々に加え、 精製水を加えて全量を300 mL とする。
6 この赤色溶液を穏やかに煮沸する。煮沸してきたら 尿素15gを 少量ずつかき混ぜながら加える。
7 尿素が溶解したのち、 液の色が橙色に変化するまで穏やかに煮沸する。
8 液が橙色になったら、加熱を止めて 放冷する。
9 放冷後、3.5% シュウ酸アンモニウム液100 mLを かき混ぜながら加え、更に1時間放置する。
10 グラスフィルターで沈殿を 吸引ろ過する。
ビーカーに沈殿が残った場合は少量の水で洗いこむ。

沈殿がフィルターを通りぬけてしまった場合には、吸引ろ過を繰り返し、できるだけ多くの沈殿を採取する。
沈殿を上手く吸引ろ取できていれば、ろ液は濁らずに透明になるはずである。

11 沈殿を0.1 %シュウ酸アンモニウム液で2回、水で3回 洗浄する。
12 最後の洗液のみをビーカーにとり、 洗液に塩化物イオンが含まれていないことを
硝酸銀液で確認する。
13 沈殿を入れたグラスフィルターは、 アルミ箔で開口部を覆い、数ヶ所大き目の穴をあけ
110℃の乾燥器に入れて沈殿を乾燥
する。乾燥時間は約30分とする。
14 グラスフィルターを デシケーター中で放冷後
精密に秤量する。
15 グラスフィルター(沈殿)を乾燥器中で加熱乾燥し、放冷、秤量する。
相前後した秤量値の差が±0.3 mg(± 0.0003g)となるまで、乾燥、放冷、秤量を繰り返す。
16 得られた沈殿は、CaC2O4・H2Oの結晶であるから、 その質量から試料中のカルシウム含量(%)を算出する。
また、その結果から、試料であるCaCl2・nH2Oのnの値を推定する。