粗結晶の溶かし方--<全体 wmv>
この方法は加熱時と冷却時での溶解度の差を利用して再結晶する方法です。


  1. 結晶の入ったマイヤーに室温で少なめの溶媒を入れる。この段階では殆ど溶けない。
  2. 攪拌しながら過熱する。
  3. 加熱温度に到達後2,3分過熱しても溶解しないようなら、少し溶媒を加えて更に過熱する。
  4. 3.を繰り返して全ての結晶を溶かす。
注意!---------------------------------------
  • 初めに溶媒を入れ過ぎないように注意。加熱時の溶解度が分かっているときはそれを目安にする。
  • 火傷をしないように気をつける。
  • 溶媒を加えすぎると冷却時に結晶が出ないことがあるので、使用する溶媒をできるだけ少なくする。
  • 加熱は基本的に溶媒の沸点またはそれに近い温度にする。
  • 溶媒に難溶な不純物が混ざっていると溶け残る。
  • 不純物かどうかは、目的の結晶と比べて、色,形,等を比較して注意して見極めること。
  • 溶媒を追加して加熱攪拌した時、その操作の前後において固形物の量に変化がなければ不純物と考えて良い。
  • 溶解とは完全に透明になることを指し、濁った不透明な状態は溶解したとは言わない。