アルケンの求電子付加反応

教科書 50ページ 第7章「アルケン」の求電子付加反応 参照。

エチレンに臭素を加えると、ジブロモエタンのトランス体が得られます。
なぜ シス体ではなく トランス体なのでしょうか?
これには 立体障害が関わっています。


エチレン、反応中間体、生成物である trans-ジブロモエタンを
立体的に見てみると、下のようになります。

ここで、反応中間体に注目すると、すでに臭素が結合している側よりも
反対側の方が、空間が大きいことが分かります。
このため、こちらから もう一つの臭素が入ってくる方が、立体障害が少なくてすむのです。
よって、このような反応では シス体ではなく、トランス体ができるのです。

エチレン 反応中間体 ジブロモエタン