○ 各薬剤の意義
  1) インデラル(プロプラノロール)
 非選択的β−ブロッカーでISA(−)(内因性交感神経刺激作用(−))の為、労作性狭心症の発作予防に使用される。本薬剤は、高血圧や頻脈性の不整脈を合併している症例では有用である。欠点として、有効投与量に個人差が大きく、心機能低下例に使用しにくい。また、急な中断により、交感神経刺激作用が出現し、狭心症の増悪、心筋梗塞の誘発がありうる。特に肺疾患、閉塞性動脈硬化症のある例では、β1選択性のものでなければならない。
2) 小児用バッファリン(アスピリン81mg錠)
 この薬は非ステロイド性消炎鎮痛薬としてではなく、抗血小板薬として使用されている。低用量アスピリンは内皮細胞のシクロオキシゲナーゼには、影響せず、血小板のシクロオキシゲナーゼを特異的に阻害する。その結果、プロスタサイクリン(PGI2)とトロンボキサンA2(TXA2)の比率(PGI2/TXA2)は大きくなり、遊離カルシウムは小胞体の中に入り、血小板の凝集を抑制する。
3) ワーファリン(ワルファリン)
 ビタミンKに拮抗して、肝臓においてデスカルボキシプロトロンビンからプロトロンビンへの変換を阻害することにより抗凝固作用を発現する。
4)  フランドルテープS
硝酸イソソルビッドの経皮吸収製剤で、テープ剤から皮膚に持続的に硝酸イソソルビッドを放出し、長時間に亘って冠血管を拡張させるDDS製剤。