体内の薬物動態の影響


   小児の薬物動態については、小児科医も熟知していて 投与量などにそれが反映されていると思ってよいでしょう。 しかしながら、全てを把握しているとも言い切れません。その上、小児の生理機能の発達というのは個人差が大きく、想外の影響が現れることもあります。
   そのため、薬剤師は必要に応じて患児もしくは保護者にそ 危険性について注意を促すことが大切です。


ここに示したのは、生理機能の指標となる各種パラメーター で見た新生児と成人の違いです。
                                            新生児
(出生〜4週間)
       成人        
胃酸放出時間(mmol/10kg/hr) 0.15 2
胃内容物排出速度(min) 90 60
総体内水分量(% of boby weight) 75 60
細胞外液量 (% of boby weight) 40 20
脂肪組織(% of boby weight) 15 12〜25
糸球体濾過速度(ml/min) 40 120

上の表より、特に、胃酸放出量・糸球体濾過速度は成人と新生児の差が大きい事がわかります。これらの差は、成長するにしたがって小さくなっていきますが、 新生児だけにみられるものや、学童期まで続くものまで 様々です。
胃酸放出量では...

胃内容物排泄速度では...