1.経口投与時のAUC〜ka一定・ kel変更〜
2.経口投与時のAUC〜ka一定・ 分布容積変更〜
3.経口投与時のAUC〜kel一定〜・ ka変更〜


1.経口投与時のAUC〜ka一定・ kel変更〜

このグラフはある薬物を経口投与した場合の、血中薬物濃度の変化を表しています。
グラフの縦軸は血中濃度(μg/mL)、横軸は時間(hr)を表しています。

グラフの青い線は、投与量80(mg/kg体重)、分布容積2.0(L/kg体重)、 量的バイオアベイラビリティ0.8、 吸収速度定数ka1.0、 消失速度定数kel1.0 の場合の血中濃度を表しています。

グラフの緑の線は、ka= kel=1のときの、 AUCの大きさを表しています。
縦軸の数値は関係ありません。
上の条件のときのAUCを100としたとき、kel を変更したら、AUCはどのように変わるかを見るための線です。

消失速度定数kel を変更したときのAUCの大きさは黄色の線で表されます。

まず、最初はkel =1.5のときのグラフが赤い線で表示されています。
このときのAUCが初期条件の時のAUCと比べてどの程度大きさが変わるかを表すのが、黄色の線です。

消失速度定数を1以外の数値にしてグラフの変化を確認しましょう。

AUCはどのように変わるでしょうか。

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2.経口投与時のAUC〜ka一定・ 分布容積変更〜

このグラフはある薬物を経口投与した場合の、血中薬物濃度の変化を表しています。
グラフの縦軸は血中濃度(μg/mL)、横軸は時間(hr)を表しています。

グラフの青い線は、投与量80(mg/kg体重)、分布容積2.0(L/kg体重)、量的バイオアベイラビリティ0.8、 吸収速度定数ka1.5、 消失速度定数kel1.0 の場合の血中濃度を表しています。

グラフの緑の線は、分布容積=2.0(L/kg体重)のときの、AUCの大きさを表しています。
縦軸の数値は関係ありません。
上の条件のときのAUCを100としたとき、分布容積を変更したら、AUCはどのように変わるかを見るための線です。

分布容積の数値をいろいろ変更してみましょう。

変更後のグラフは赤い線で表示されます。
分布容積を変更したときのAUCの大きさは黄色の線で表されます。

分布容積変更後のAUCの大きさは初期条件の時のAUCと比べて大きくなっているでしょうか? 小さくなっているでしょうか?

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3.経口投与時のAUC〜kel一定〜・ ka変更〜

このグラフはある薬物を経口投与した場合の、血中薬物濃度の変化を表しています。
グラフの縦軸は血中濃度(μg/mL)、横軸は時間(hr)を表しています。

グラフの青い線は、投与量80(mg/kg体重)、分布容積2.0(L/kg体重)、量的バイオアベイラビリティ0.8、 吸収速度定数ka1.0、 消失速度定数kel1.0 の場合の血中濃度を表しています。

グラフの緑の線は、ka= kel=1のときの、 AUCの大きさを表しています。
縦軸の数値は関係ありません。
上の条件のときのAUCを100としたとき、ka を変更したら、AUCはどのように変わるかを見るための線です。

ここでは、吸収速度定数を変更すると、AUCの大きさがどのように変わるのかを確認していきましょう。

吸収速度定数を変更したときのAUCの大きさは黄色の線で表されます。

まず、最初はka =1.5のときのグラフが赤い線で表示されていますね。
しかし、このとき 黄色の線が表示されていません。

吸収速度定数を1以外の数値にしてみてください。
それでも、黄色の線は表示されないはずです。

このわけは・・・・黄色の線は、緑の線と重なっているため見えないだけなのです。
AUCは、吸収速度定数が変化しても影響をうけないということが分かりましたね。

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